◆聖豺sai  series1



人と対する時 話をする時

自分が自分である感覚さえもなくなるくらい

その心のなかに溶け込んでしまうから


見えなくていいこと

分からなくていいことまでも

感じ取ってしまう





穏やかなはずの昼下がりにも

景色の隅や 空間のひずみに

潜んでいる影を感じる

…人々のさまざまな想い、悪念に身がすくむ 





信じることの難しさに

何もかも投げ出したくなる





けれど 本当は知っている

自分自身が灯火になればそれでいいのだと



そして そんなふうに懸命に生きれば

同じように懸命に生きている人に

かならず巡り会えるのだと。






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